この記事で話すこと
この記事では、先日の台風で利用ができなくなった関西空港(KIX)の現状・これから利用する人向けの対策案を提案しています。
関西空港の現状
一期島の水没と第一ターミナルの状況
現在、第1ターミナルがある一期島は、冠水した水について陸上部分では引いていますが、地下部分は排水ポンプが完全に機能していないため排水ができていません。
第1ターミナルの非常用電源装置などの電気設備が地下に集約されているため、復旧にはかなりの時間がかかるものと思われます。
また、一期島にあるA滑走路は設備点検にこちらも相当の時間がかかるものかと思われます。誘導路・駐機場の地下にも誘導灯やパイプライン等の設備があり、こちらも完全な点検が必要です。
9月14日第1ターミナル国内線・国際線南側運用開始
暫定復旧として、第1ターミナルの国内線と国際線の南側の運用が再開されました。
国際線北側の運用再開は来週以降の見込みです。
二期島と第二ターミナルの状況
一方、後期に造成された二期島は水没がなく、第二ターミナルの設備にも大きな被害はありません。
二期島にあるB滑走路も利用可能で、現にピーチ・アビエーションの回送機の着陸もありました。
現状では、二期島の設備を利用して緊急的に復旧を行うようです。
【2018年9月7日追記】
二期島の設備を仮復旧させて、ピーチと日本航空の一部の便について緊急的に発着が再開されます。
一部の航空会社のカウンターは、以前ピーチ国際線カウンターがあった場所に仮設されます。
9月14日運用再開
第1ターミナルの運用再開に伴い、第二ターミナルは通常運用に戻りました。
関西空港連絡橋の状況
ご存知の通り、関西空港連絡橋の空港側の取付道路部分に漂流したタンカーが突っ込みました。
道路部分のうち、南側にある空港方面行き道路と中央の鉄路に大規模な損傷が確認されています。
北側の泉佐野方面の道路橋は損傷がないことからこの部分を交互通行にして、緊急的に復旧を行うようです。
ただ、西行き・東行きの車線を行き来する設備(Uターン路)が空港から阪和道との分岐点である泉佐野ジャンクションまで存在せず、連絡橋の出入り口であるりんくうICも一車線分しかないため、交互通行を行うにはかなり工夫が必要です。阪神高速湾岸線の部分を含めたりんくうJCTの構造も利用しつつ対応が必要なのかもしれません。
【2018年9月7日連絡橋暫定運用開始】
本日より連絡橋の暫定運用が開始されました。連絡橋部分の一部の中央分離帯の撤去工事を行い対面通行区間が最小限になるようになっています。
道路容量が限られることから、公共交通機関を除いた一般車両(タクシー含む)は通行できません。
通行方法等の情報は、道路管理者(ネクスコ西日本)よりのリリースを御覧ください。(PDFファイル)
”https://www.w-nexco.co.jp/emc/emcpdfs/20180907053810-01.pdf″
空港アクセス
空港の緊急復旧に合わせて、南海本線泉佐野駅とJR阪和線日根野駅を結ぶシャトルバスが運行されています。連絡橋は引き続き特定車両以外の通行はできないのでアクセス手段はこのシャトルバスと神戸空港からのベイシャトルのみとなります(飛行機を除く)。
以下詳細(PDFファイル)
”https://www.kansai-airport.or.jp/sites/default/files/2018-09/%E3%80%90%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%E3%80%91%E5%9B%BD%E5%86%85%E7%B7%9A%E9%81%8B%E8%88%AA%E5%86%8D%E9%96%8B%EF%BC%88HP%E7%94%A8%EF%BC%89_0.pdf″
各航空会社の対応
ANA
ANAでは運行状況にかかわらず19日までの航空券について無手数料での変更・払い戻しを行っています。
また、ANAでは9日までの関西空港発着便の欠航を決めています。
ANA:https://www.ana.co.jp/fs/dom/jp/
JAL
JALでは運行状況にかかわらず19日までの航空券について無手数料での変更・払い戻しを行っています。
JAL:https://www.jal.co.jp/info/dom/180905.html
ジェットスターグループ
ジェットスターグループでも払い戻し対応が始まっています(13日までの搭乗分)。
”https://www.jetstar.com/jp/ja/travel-alerts#%E9%96%A2%E8%A5%BF%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E7%A9%BA%E6%B8%AF%E9%96%89%E9%8E%96%E3%81%AB%E4%BC%B4%E3%81%86%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6″エアソウル
日本発着の14日までの全路線で手数料免除・払い戻し対応。
ティーウェイ航空
関西空港発着の11日までの路線で手数料免除・払い戻し対応。
ピーチ・アビエーション
関西空港発着便について払い戻し対応が始まっています。
APJ:HPシステムトラブル中のため参照不能(0時42分現在)
参考記事(外部):https://www.traicy.com/20180906-MMspecial
その他
その他、LCCを含めた各航空会社では、少なくとも9日までの便について、欠航を決めておりこちらも無手数料での払い戻し・変更を行っています。
臨時便
各社では、KIX発着分の航空路線需要確保を目的に臨時便を出しています。
ただし、関西圏には国際線発着可能な空港はKIXしかないため、各社の国際線就航地である成田や中部・福岡発着の臨時便となる模様です。
近日中に関西空港に発着する予約を持ってる人の対応策
航空会社のHPを確認する
各社のサイトでは、払い戻しの期間が異なります。各社のホームページで最新情報を確認してください。払い戻し可能となる期間は随時延長しています。
払い戻し可能なら便を変更する
もし、払い戻し可能であれば発着空港を変更するのも手です。この先復旧にはかなりの時間がかかります。払い戻し可能であることがわかれば、代替の航空券を取得しておいてさくっと便変更することをおすすめします。
【払い戻しの際の注意点】
会社によっては、通常のキャンセル処理を行うと手数料がかかる場合があります。各社のサイトを参照して、手数料のかからない方法でキャンセルしましょう。問い合わせフォームを使えとかコールセンターにつながるまで電話しろとか書かれているはずです。
近隣の空港
国際線が発着している近隣の空港です。代替便の参考にしてください。
中部国際空港
名古屋の空港です。関西からは近鉄の名阪特急を利用するか昼便の高速バスを利用するといいかと思います。
岡山空港
関西からは新幹線を利用することになりそうです。または、在来線だと岡山駅-相生・姫路まで普通電車でそこから東には新快速を利用するのが一番早く付きます。
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