CICの信用情報
信用情報機関のCICは日本のほぼすべてのクレジットカード会社が情報を共有する信用情報のデータベース業務を行う会社です。信用情報いわゆるクレヒスはクレジットカードを発行する場合に必ず照会される内容であり、現代の生活には切っても切れない関係にあります。
クレヒスや信用情報については、下の記事で詳しく解説しています。
”https://www.ana.nagoya/2018/01/05/credit_card_cic/″自分自身の信用情報は本人がその内容を照会することができます。
自分の信用情報が照会されるといわば当然のことなのですが、殆どの人が照会することなく今まで生きてきたものと思います。今回は、この信用情報いわゆるクレヒスを照会して、自分自身の今の信用力を分析してみましょう。
信用情報を照会する理由
自分自身の信用情報を照会することはいわば自分がどれだけ社会に信用があるのかという一つの指針になります。信用情報自体はアメリカや中国のように数値でスコアリングしているわけではなく、あくまで事実を記載しているだけですが、これを客観的に分析することで自分自身の今の信用能力を判別して、今後の生活に活かすことができるのです。
また、クレジットカードをたくさん発行しがちな陸マイラーにとっては、クレジットカードの審査が通過しやすいようにしたり、審査落ちした場合にその理由を分析することができます。
信用情報の照会方法
インターネットによる照会
パソコンやスマートフォンから開示することができます。開示データはPDFでダウンロードできますので、過去のデータも保存できます。
運営時間は8:00~21:45。年中無休です。
開示手数料は1000円対象のカード会社のみのカード払いになります。ただし、96時間以内に再開示を行う場合はその再開示は無料になります。
開示する手順は
- カード申し込み時に記入した電話番号からCICに電話をして受付番号を取得する(本人確認のため)。
- 取得した受付番号をWEBの申し込みの際に入力する(対応ブラウザが限られているので要確認)。
- 照会結果がWEBでダウンロードできるようになる。
- ダウンロードしたPDFファイルを申込時に表示されたパスワードで開く。
となります。
”https://www.cic.co.jp/mydata/pc/index.html″ここで、注意したいのがPDFファイルのパスワードは申込時にだけ表示されることです。このパスワードを忘れてしまいますと再開示することになりますので、ダウンロードした後すぐにそのパスワードでファイルが開くことを確認してください。そして、そのパスワードはどこかに保存しておくことをおすすめします。
日本各地の照会センターでの照会
東京・大阪を始めとする各地の開示相談室の窓口で照会することが可能です。
本人または委任した代理人等が開示可能です。開示の際、本人確認書類が必要です。
開示手数料は500円現金のみの支払いになります。
”https://www.cic.co.jp/mydata/contact/index.html″郵送での照会
WEBで印刷または電話で取り寄せた申込書と本人確認書類のコピー・郵便局で手に入る定額小為替証書1000円分を同封してCICに郵送すると、開示結果を郵送で届けられます。
時間がかかってしまう上、郵便局に為替を入手しなければならない手間がかかるので現実的ではないと思います。
”https://www.cic.co.jp/mydata/mailing/index.html″照会した信用情報の内容
信用情報の報告書の記載内容については、CICのサイトに詳細の解説があります。ここでは、代表的なもの・重要なものをピックアップして解説します。
表紙
表紙です。クレジットカードを発行したことがない方や最後に解約してから5年以上経過してCICののデータベースから情報がなくなった場合はこの表紙に照会結果でデータがありませんと照会されます。
もし、カードを保有しているのにもかかわらず照会結果なしとなった場合は照会するときの必要事項に誤りがある場合があります。
クレジット情報
各クレジットカードやローンの支払状況等が掲載されています。
18極度額
いわゆる限度額です。ショッピング・キャッシング双方の限度額を掲載しています。
26返済状況
きちんと支払っていれば空白である部分です。ここになにかしら表示されているのは3ヶ月以上の支払い遅延があった場合なので、ここに記載がある場合は早急に対応しましよう。なお、破産等した場合もここに表示があります。
27経過状況
これは前項の返済状況で「異動」という状況が発生した際に記載されるものです。これも、通常は空白で正解です。
31終了状況
契約状況が表示されています。通常カードを保有している状態であれば空白です。カードを解約したり、分割払いが終了した場合はここに完了と表示されます。完了以外の記載があるばあい、そのカードでなにかしらの金融事故を起こしたということになります。
貸金業法の登録内容
主にキャッシングに関する情報です。
入金状況
信用情報でもっとも重要な部分がここです。この入金状況は、月々の返済状況を記号で示しています。クレジットカード会社の殆どはこの入金状況を重要視します。
記号の意味は以下のとおりです。
- $:請求通り・それ以上の入金があった(ちゃんと請求通りに払った)。
- P:請求額の一部が入金された。
- R:契約者以外からの入金があった。
- A:支払期限までに入金がなかった(契約者都合・いわゆる支払い遅延)。
- B:契約者都合ではない理由で入金がなかった。
- C:入金されていないが、理由が不明。
- ー:請求も入金もなかった(カードを利用しなかった場合)。
- (空欄):カード会社から情報が上がってこなかった(カード会社がサボったもしくはカード利用がなかった)。
この欄にきちんと利用して入金している「$」マークを連続して並べることが良質なクレヒスを構築するのに1番近道です。クレジットカードを少しでも利用してこのマークを貯めていきましょう。
申込情報
ここでは、カードの新規申し込みや切り替え・アップデートをした際の照会履歴が掲載されます。この申込情報が6ヶ月経過するとなくなるため、もし審査落ちをした場合はこの情報が掲載しているにもかかわらず前項のクレジット情報に掲載がないことから照会した際にその審査落ちが判明するわけです。
もし審査落ちしてしまった場合、この申込情報が消えているのを確認して申し込むようにすると、他社カードの審査落ちが原因の審査落ちがなくなります。
利用記録
信用情報を照会した記録が掲載されています。多くは途上与信や法定途上与信です。発行されたカードの利用可能枠増額の可否を審査したり、法律で定められた途上与信で、与えた限度額が適正であるかどうかを検査するために利用されます。もし、ここに不審な照会内容があった場合はすぐにCICに確認を取りましょう。
内容を分析する
特に、入金状況の欄は大事なポイントになります。この入金状況は唯一、コツコツ努力を積み重ねれば簡単に良質なものにできる要素であり、また、カード会社が重要視するポイントの一つだからです。
年収やステータスはなかなか実を結ぶのに年月がかかりますが、カードを毎月利用してきちんと支払うだけで自分の信用能力を高められますので、ぜひチャレンジしてください。
信用情報は個人情報です
信用情報は紛れもない個人情報です。その人がどれだけ借金しているかはもちろんどれだけの消費活動をしているかなども掲載されています。なので、インターネットで何も手を付けずに公開することや、他人に安々と渡すことは、大変よろしくない行為です。
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