B737MAXの事故の影響について-自分なりに考えてみました-

B737MAXの墜落事件について、様々な情報が上がってきています。今回は、自分なりに情報を精査・まとめてみることにしました。

事件の概要

B737を巡っては、大きな事故が2つありました。

ライオン・エア610便墜落事故

これは2018年10月にジャワ島沖合で墜落し、乗客乗員189人全員死亡した事件です。

アメリカ連邦航空局は空中姿勢のコンピュータ制御に必要なセンサーが出力する情報に誤りがあったと指摘しました。

エチオピア航空302便墜落事故

続いて、最近発生した航空事故。2019年3月に離陸直後に発生し、こちらも乗客乗員全員が死亡しています。

B737MAXとは

B737MAXとは、B737型飛行機の最新機種であり、2017年に初めて納入された飛行機です。初代737型機から50年以上経っていますが、今なお世界各国の航空会社から信頼を得ている航空機です。

使用されているところ

現在、事故により世界中すべての航空会社での運行がストップしています。アメリカは最後まで渋っていましたが。

MAX開発の経緯

ボーイングの737は小型機として揺るぎない地位を守ってきていました。なんせ50年以上のロングランシリーズですから、誇りでもあったのかもしれません。

ところが、エアバス社が開発したA320シリーズとその次世代シリーズのneoシリーズは、B737を凌ぐ評価があり、世界各国の航空会社からB737の置換えであったりLCCなどの新規立ち上げ航空会社からの発注が相次ぎました。

このこともあり、ボーイングではこれに劣らない新たな飛行機を開発することを改めて決意し、MAXについてこれまで以上、またA320neoシリーズよりも優れた航空機を作ることになったのです。

また、同じ通路が一本しかないB757シリーズも寿命が近づいていることからそれの置換え需要を狙い、MAXシリーズでは従来の大きさのものやそれよりも長いものまで様々な大きさのものをラインナップすることにしました。

高機能を追求するために、MAXでは、エンジンの大型化をすることに。エンジンを大型化することによって、これまでの737とは機体自体のバランスも変わってしまうので、従来の操縦方法ではバランスが取りにくいということがわかりました。このため、この期待特有のクセを最小限に留めるために、センサーを利用したコンピュータによるバランスを自動で調整するプログラムを搭載することにしました。

日本の航空会社での使用状況

日本では、737-800の置換えとしてANAが2021年以降に納入予定で発注をかけています。

JALグループの沖縄路線を主に担当しているJTA(日本トランスオーシャン航空)では、既存の737の置き換えに-800型を新規発注していました。これは途中でMAXに変更できる契約となっていましたが、発注分すべてが-800での納入が決定しています。

事件の原因予想

これはあくまでも予想ですが、機体のバランスを自動調整するプログラムに重大な欠陥があるものと思われます。これは、単純なプログラムのバグというものではなく、根本的な構造に問題があるのではないでしょうか。

現に2つの事故について、状況がそっくりというものもあり、MAX特有のコンピュータプログラムに重大な欠陥があったのではと思います。

ちなみに、このコンピュータプログラムを停止させた状態での運行は、MAXがコンピュータでバランスを取るという設計をしている以上不可能に近いというようです。

事故の影響

特にエチオピア航空の事故を受けて、日本を含めた世界各国での運行が禁止に、また世界すべてのMAXシリーズ保有航空会社が該当機種の運行を停止させています。

B737は危険なのか

B737の既存のシリーズとMAXシリーズは前述の通り設計から違うものであるので、既存の737シリーズは至って安全です。

MAXシリーズは現在すべての機体の運行がストップしているので、今動いている飛行機は安全にお乗りいただくことができます。

旅行者が取るべき方法

現在のところ、MAXに乗ることはできないので旅行者は安全な飛行機に乗ることができます。

ただし、MAXを使用予定の航空会社は代替機での運行となるために、ダイヤの変更・キャンセルや座席位置の変更が発生している場合があります。

航空会社でフライト変更のアナウンスがあるかもしれないのでこまめにチェックをしておくことや、メーリングサービスを利用して、情報収集をしておきましょう。

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